ボクサーだけとは限らない!網膜剥離の症状とは

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はじめに

世の中には職業病という言葉があります。ボクサーの職業病と言えば、多くの人が「網膜剥離(もうまくはくり)」と答えるでしょう。

しかし、網膜剥離はボクサーに限った話ではありません。実は、網膜剥離は身近な目の病気の一つで、厚生労働省の平成17年のデータでは推計患者数が「4600人」となっています。

決して多いとは言えませんが、増加傾向にありますし、加齢も原因の一つになります。ここでは「網膜剥離の症状」について解説していきます。

参照元:厚生労働省HP 平成17年患者調査報告

網膜剥離とは?

網膜剥離は、文字通りに「眼球内部の網膜が剥離してしまう」病気です。原因や経過はさまざまですが、網膜が何らかの理由で、剥がれてしまう病気のことを網膜剥離と呼んでいます。

また、網膜剥離は「裂孔原性網膜剥離(れっこうげんせいもうまくはくり)」と「非裂孔原性網膜剥離(ひれっこうげんせいもうまくはくり)」の二つに大別されます。

裂孔原性網膜剥離について

一般的に網膜剥離という場合、ほとんどはこちらになります。原因は網膜にできてしまった「孔」から目の水分(液化硝子体)が網膜下に入ることによって起こります。

この「孔」の大きさによって進行度合いが異なり、初期段階では網膜剥離の範囲が狭くても、徐々に進行していきます。網膜にできる「孔」の原因となることに、老化や外傷があります。

外傷は眼球への強い衝撃などがあります。頭部を攻撃される頻度の高いボクサーに網膜剥離が多いのはこのためです。一般的には老化が原因となります。

非裂孔原性網膜剥離について

非裂孔原性網膜剥離には、滲出性網膜剥離(しんしゅつせいもうまくはくり)と牽引性網膜剥離(けんいんせいもうまくはくり)があります。

しかし、滲出性網膜剥離は「ぶどう膜炎」などの際に、牽引性網膜剥離は「重度の糖尿病網膜症」などの際に起こる症状で、どちらも原因となる病気の治療の延長線上にあると言えます。

このことから、非裂孔原性網膜剥離については「原因となる病気」が様々あり、その病気の患者がなると考えられるので、あまり気にしなくても良いと思われます。

網膜剥離の進行

ここからは「裂孔原性網膜剥離」を「網膜剥離」と呼称して話を進めていきます。

この網膜剥離は年齢によって進行度合いが異なります。原因となる「孔」ができてからの進行は孔の大きさによると解説しました。しかし、孔ができる原因が老化による場合が多いため、若い方は進行が遅いと言えます。

また、若い方が網膜剥離になる場合、ほとんどは外傷が原因となり、中には「強度の近視」の方がなることもあります。

 

一方で、中高年が網膜剥離になる場合、眼球内部の「硝子体(しょうしたい)」が老化などによって委縮してしまい、眼球を満たすことが難しくなった場合に起こります。

硝子体が委縮すると、眼球を満たしていた物がなくなるため、眼球の後部に位置していた「網膜」も支えを失って眼球から離れてしまいます。

この状態を「後部硝子体剥離(こうぶしょうしたいはくり)」と呼んでいます。後部硝子体剥離が起こると、網膜が剥がれて「網膜裂孔(もうまくれっこう)」ができることがあります。

これが前述した「孔」になります。ここから網膜剥離が進行していきます。

後部硝子体剥離が起こる年齢

若い方は外傷に、中高年の方は「後部硝子体剥離」に注意しておくことが、網膜剥離の予防に繋がります。中高年の方は「進行が早い」ので特に注意が必要です。

後部硝子体剥離が起こる年齢は「60歳前後」ですが、近視の人は早期に起こることが多く、遠視の人は遅れる傾向にあるようです。

そのため、ある程度の年齢に達したら、網膜剥離に注意するのが良いでしょう。早期に後部硝子体剥離に気付くことが、網膜剥離に対処するために必要となります。

網膜剥離の初期症状

網膜剥離の予防には、初期段階で起こりやすい症状を知っておくべきです。

以下が3つの代表的な症状です。

  • 飛蚊症
  • 視力低下(視野欠損)
  • 光視症
これらは網膜剥離の症状とも言えるため、当てはまる異常を感じたら、眼科を受診しましょう。では、それぞれの症状について、簡単に解説をしていきましょう。

飛蚊症

飛蚊症は、視界に「光る物」や「黒い影」などが見えてしまう症状です。原因となるのは、硝子体の濁りなどで、それらが網膜に映ってしまうために「現実にはないもの」が見えてしまいます。

多くは後部硝子体剥離があるために、硝子体の濁りや出血などが見えてしまっています。ただし飛蚊症の症状は、後部硝子体剥離がなくても見えることがあります。

比較的明るい光がある場所では、細胞や繊維が影となって網膜に映ることがあり、飛蚊症と同様の症状が現れてしまいます。

 

これらは後部硝子体剥離がないため、特に不安になる必要はありません。こちらは「生理的飛蚊症」と呼ばれており、見える物の数が少なく、大きさも小さいと言われています。

しかし、一般の方には判断が難しいため、気になる症状があれば、眼科を受診しましょう。

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2016.08.15

視力低下(視野欠損)

網膜は眼球に入ってきた光の刺激を、画像として脳に伝える役目があります。そのため、網膜剥離が生じるとどうしても視力が低下してしまいます。

また、網膜が剥がれてしまうと、その部分だけ視野が欠ける「視野欠損」が起こることもあります。

光視症

光視症は、光がない場所でも閃光を感じてしまう症状です。網膜は刺激を受けることで、それが光であると判断するような構造になっています。

そのため、網膜が硝子体によって引っ張られるような刺激を受けた場合、それを光と感じることがあります。

網膜剥離は治療できる?

網膜の中には「黄斑部(おうはんぶ)」という部分があります。ここは網膜の真ん中周辺にあって、視野を確保するために重要な場所です。

そのため、網膜剥離が黄斑部に及んだ場合には「失明する」ことが多いです。

また、黄斑部の網膜剥離が進行した場合、数日中に視力回復が不可能となるため、早期に治療を行う必要があります。

早期に治療を行った場合、進行を食い止めることが出来ることもあります。

まとめ

網膜剥離の治療は進歩しており、早期に治療を開始すれば失明を免れることも出来ます。

そのため、視野に何らかの異常があれば、それが飛蚊症でも光視症でも、早めに眼科を受診することが大切です。

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